概要
基本的に主人公の男子高生・吉井明久の視点から一人称形式で物語は進行するが、しばしば他のキャラクターの視点や三人称でも描かれている。
全18巻(本編12巻、短編6巻)。シリーズ累計発行部数は2017年7月時点で730万部を突破している。
第1巻は第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作。「このライトノベルがすごい!」作品部門ランキングで2008年度から2013年度まで6年連続でベスト10入りし、2010年度には1位を獲得した。
また、「このラノ10年間のベストランキング」2014年度で3位を記録している。
2009年6月にはまったくモー助・夢唄による漫画版が『月刊少年エース』にて連載開始。
また『ドラゴンエイジ2009年5月号に掲載の6月号予告にてテレビアニメ化が発表され、2010年1月から3月まで第1期が、2011年7月から9月には第2期も放送された。
主要人物
Fクラス
もともとの教室の設備は6クラス中最低で、足の折れたちゃぶ台と腐った畳、綿がほとんど入っていない座布団での授業を強いられる。






Aクラス
振り分け試験で優秀な成績を収めた上位50人が集うクラス。男子24名、女子26名在籍。教室の面積は通常の教室の6倍で、教室の前面には大型スクリーンが設置されている。また生徒には個人用の冷蔵庫・エアコン・ノートパソコン・リクライニングシート・システムデスクなどが支給される。




Bクラス
教室の面積は通常の教室の3倍。雄二曰く「代表が代表なだけにあまりまとまりがない」クラス。
Cクラス
教室の面積は通常の教室の2倍。
Dクラス
教室の設備は「ちょっと貧しい普通の高校レベル」。
Eクラス
部活に念頭を置いて学園生活を送っている生徒が多い「体育会系クラス」。
用語
- テスト
- 試験召喚システムに対応した学力試験。通常のテストと異なり点数上限が存在せず、時間内であれば無制限に問題を解くことができる。基本的には「1科目につき400点以上」が成績優秀者の目安となる。
- 現在確認されている教科は現代国語、古典、数学、物理、化学、生物、地学、地理、日本史、世界史、現代社会、英語、保健体育の13教科に加えそれらの合計である「総合科目」の14教科である。ただし「総合科目」の点数は、センター試験を意識した点数配分が行われるため純粋な合計ではないこともありうる。
- 召喚フィールド
- 召喚獣は、教師の展開する半径10メートル程度(個人差あり)の召喚フィールドの中でのみ使用できる。通常、教師の「承認!」の掛け声でフィールドが展開されるが教師の意思でも展開可能。なお2つ以上のフィールドを極端に近い位置で展開すると、フィールドが互いに「干渉」し消滅する。
- 戦闘システム
- 召喚者のテストの点数は召喚獣のヒットポイントのようなものに変換され、腕輪の使用や防御をするごとに減少する。点数が0になった召喚獣は「戦死」し、戦死した召喚獣の召喚者は試召戦争終結までの間、補習室送りとなる。テストの点数は自動回復しないが、別室で「補充試験(補給テスト)」を受けることにより点数を回復することが出来る。
- 実戦では操作の習熟や戦略・戦術により、点数差が覆されることもしばしばである。
- 腕輪
- テストの点が単科目400点以上の生徒の召喚獣には「腕輪」が与えられ、点数を消費する代わりに腕輪に対応した特殊能力が使用可能になる。
- 物理干渉能力
- 「観察処分者」と教師の召喚獣は物理干渉能力を持っており、荷物運びや物体の物理的な破壊などを行うことが出来る。しかし物理干渉能力を持つ召喚獣は、召喚獣に与えられたダメージに対するフィードバックがある。これには荷物運びによる疲労なども含まれるため、そういった教師の雑用は「観察処分者」が行うことになる。
- これは試験召喚システムの調整によって変更できる設定で、すべての召喚獣にフィードバックを適用できる。
- 文月学園におけるクラス設備の奪取・奪還および召喚戦争のルール(1巻より抜粋)
- 一、原則としてクラス対抗戦とする。各科目担当教師の立会いにより試験召喚システムが起動し、召喚が可能となる。なお、総合科目勝負は学年主任の立会いのもとでのみ可能。
- 二、召喚獣は各人一体のみ所有。この召喚獣は、該当科目においてもっとも近い時期に受けたテストの点数に比例した力を持つ。総合科目については各科目最新の点数の和がこれにあたる。
- 三、召喚獣が消耗するとその割合に応じて点数も減点され、戦死にいたると0点となり、その戦争を行っている間は補習室にて補習を受講する義務を負う。
- 四、召喚獣はとどめを刺されて戦死しない限りは、テストを受けなおして点数を補充することで何度でも回復可能である。
- 五、相手が召喚獣を喚びだしたにもかかわらず召喚を行わなかった場合は戦闘放棄とみなし、戦死者同様に補習室にて戦争終了まで補習を受ける。
- 六、召喚可能範囲は、担当教師の周囲半径10メートル程度(個人差あり)。
- 七、戦争の勝敗は、クラス代表の敗北を持ってのみ決定される。この勝負に対し、教師が認めた勝負である限り、経緯や手段は不問とする。あくまでもテストの点数を用いた戦争であるという点を常に意識すること。
- その他のルール・慣習
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- 上位クラスは宣戦布告を断ることは出来ない。上位クラスは試召戦争によるメリットは特別の事情を有しない限り無いため、布告した生徒は上位クラスの生徒達にしばしばリンチを受ける。敗北した側が下位クラスだった場合、下位クラスの設備が1段階下がる(Fクラスの場合、ちゃぶ台&畳からみかん箱&ござ、その下は画板&シートになる)。逆に上位クラスが敗北した場合、下位クラスと教室設備が入れ替わる(通常は使用されないが、上位クラスが勝利した場合に、勝利したクラスが望めば下位クラスのランクダウンした設備と設備交換の権利を行使することは可能)。
- 基本的に代表を討ち取るまで戦いは続くが、両者が望めば勝敗なしでの終結も可能。そのためクラス代表が撃破された場合でも、撃破した側が敗北設備を交換か条件を呑んでの引き分けなどの二択を提示した場合、勝敗なしでの決着もあり得る。
- 勝敗が決した場合、負けたクラスは3カ月の間自分達から試召戦争の申し込みはできない(ただし、勝敗が発生しなかった場合は適用されない)。これは負けたクラスがすぐにを行うことによる泥沼化を防ぐ為。
- 両クラスの合意の上でかつ、テストの点数を用いていれば別の方法(代表を選出しての「一騎討ち」、通常と違う「小学生レベル」かつ「点数上限あり」のテストなど)での勝負も可能である。
- 戦争に負けてランクを落とされた設備は学期が変わる毎にリセットされる。
- 試召戦争が行われている間は、クラス代表は居場所を公開する義務がある。